〔TB−01 ショートバスタブ製作記〕

from しのぶさん

(2000/12/19)


 さてさて、AORcでTB01にカーボンシャーシを使用したショートバージョンが話題となっていますが、しのぶさんより、バスタブシャーシのTB01ショート制作記を投稿していただきました!!

 バスタブを切って、短くしてからまた繋ぐ・・・プリンセス天功もビックリの「しのぶイリュージョン」の裏技が今明かされる!?




それは2000.10上旬のことでした...





人と違ったシャーシを欲しがるのは世の常。
私も例に違わず、身の程も考えずになにかやってみたくなりました。





TBミニにごっそりと臓物を持って行かれて抜け殻となったTBバスタブを手に検討開始。
やはりバッテラの搭載スペース確保がポイントでしょう。





WRXさん@ミニ化の魔術師 がTBミニを設計するにあたって
1.ステアワイパー左右入れ替え
2.サーボを左に移動
3.ステアワイパー支点前方に移動
4.モーターマウント削り

という技を駆使してM車サイズまでの短縮を実現しました。





それをパクって...もとい、参考にしてバスタブベースで考えてみると
1.はバスタブ削ればいいけど
2.はちょっとね... 後ろに動かすのも面倒だし
3.もちょっとね...
4.だけは問題なし

となり、いきなり先行きが怪しくなりました (^^;;





そこで、バッテラスペース前後の隔壁を取り払えばどこまで縮められるか ということを考えました。
バッテラとノギス片手に検討した結果、ツーリングのショート=M車Lサイズ ならOK、と判明。
・足周り入れ替えればどっちにでも出来るよね
・TA04が発売されてからTA03を走らせてる人は少ないでしょ → ショート車も少ないでしょ
・M−Lサイズはもっと少ないよね

と、偶然ながら結構いいことありますね。
人と違う車を走らせたいという当初の目的にぴったり。
足周りは、ツーリングショートならそのままで、M−LならTBミニのマネっこ、楽チンですね。
そうと決まれば早速製作にかかりましょう。





TLミニ等でよく行われている(かな?)FRP板+ネジ は今回はやっていません。
何故かというと、ハイ!人と違ったことがやりたかったから。
で、今回やったのは、「ABS樹脂とGFRPのハイブリッド」。
と言っておけばなんだか格好いいでしょ? よくない? あらま失礼しました m(_ _)m 。
実際、溝掘ってガラス繊維入れて樹脂流しただけなんですけどね...
って言うか、ネジでつないでてもハイブリッドか(爆)






<用意したもの>




 ○道具
   鋸、半田ごて(^^; 、カッターナイフ、棒ヤスリ、紙ヤスリ、ピンバイス


 ○材料
 
 TB−01
  (加工するのは バスタブ、Eパーツの アッパー・前後カバー・バッテラ押さえ、アルミシャフト)
  ガラス繊維、プラリペア(ハンズとか大きな模型店で入手可)、要らないボディマウント、2mmネジ






<製作開始!>




バスタブとアッパーを切って19mm短縮します。
ザックリと切断してから、ヤスリでひたすら微調整します。
少々のスキマは修正出来るのですが、適当すぎて曲がった状態でつないでしまっては元も子もありません。
所詮は精度があまり期待できない手作業なのですが、時間をかけて念入りに行いました。
写真は調整途中、左端は製作途中のM−Mサイズで更に15mm短縮してます。
アッパーは、バスタブの加工が終わってから現物合わせ(何せ手作業 ^^; )で短縮します。






バッテラ搭載のために隔壁を取り払います。
半田ごてでズブズブやると臭いし目が痛いです (^^;;
バッテラ載せてみるとこんな感じ、ノーマルとは逆向きに載せます。
それにしてもわかりにくい写真ですね〜。







切断部分に溝を掘ります。
棒ヤスリでガシガシと。
今回は 裏面に11本、側面外側に3本ずつ、中央隔壁の両面に1本ずつ 掘りました。
1号機の様子を見て、2/3ほどに本数を減らしてます。
深さは最深部で約2mm、長さは約10〜15mm です。
適当さがバレバレです。

バスタブを慎重に合わせて、仮留め&裏打ちとして裏にテープを貼っておいてひっくり返して・・・







ここで登場!
プラリペア と ガラス繊維(シートをほぐしました)
武藤商事のHPには、なぜだか私が買った大きさのプラリペアは載ってませんね。
http://www.aikis.or.jp/~plapla80/index.html
ちなみに写真の「粉5g+液10ml \1,600」の半分もあれば1セット作れます。






ガラス繊維を溝に並べて
プラリペア粉をサラサラ
プラリペア液をポタポタ
約5分で化学結合!(25℃) by武藤商事






他の面も同様の作業を繰り返します。
溝を掘っていない面は、つなぎ目に少量のプラリペアを流しました。
固まったらヤスリで削って整えていきます。






後カバーは、バッテラのコードの通り道を作ります。






バッテラを載せてからアッパー付けてみると、アッパーに干渉してまっすぐ上にはバッテラが取り出せませんが、強度が低下するのでアッパーはあまり削りたくありません。
そこでバッテラ前側を右にずらすようにして(赤矢印)アッパーをかわして着脱するようにしました。
バスタブと前カバーのバッテラが干渉する部分(黄○印)は現物あわせで削ります。






バッテラ押さえ受けは、バッテラ着脱の都合上バスタブの外になってしまいました。
ボディマウントを流用して適当にネジ止めします。
センスのなさがバッチリ表れてます。






バッテラ押さえも少々加工して使用します。
バスタブを挟むように取り付けますので切り込みを入れ、バッテラがあたる部分をカットします。
完成後の写真ですが、バッテラ載せて押さえてみるとこんな感じ。
すっごいピンぼけですね (^^;






で、バスタブ完成!
曲げ・ねじり剛性は多分充分。
アッパーは細いので少々難しいですが、裏面は見えないし干渉云々も関係ないのでガッチリつなぎましょう。





シャフトを短縮するのですが、旋盤などというモノはあいにく持ち合わせていません。
そこで、まさに製作中のTB−01ショートシャーシを使いました。
モーター、リアバルク、A6部品(プラベアリング入れます)、後ろカバー をバスタブに組み付け、バッテラつないでシャフトを回してヤスリを押しつけるだけです。
へたった540モーターと適当な棒ヤスリでも簡単に削れます。
5mm径になったらあとは手作業でDカット。
アルミシャフトでなくKOSE製カーボンシャフト切断短縮でもOKです。

あとはノーマルTBと同様に組み立てて、完成〜(^o^)





出来あがったのはいいんですが...。
TBショートカーボンWデッキが生産されようとしている今、もはやメリットはありません(爆)。
隔壁を取り払っているので、TBバスタブがベースにも関わらず、防塵性が大幅に低下しています。
バッテラ押さえが適当すぎて、インナーボディは短縮しただけでは取り付けられません。
メンテナンス性はTBバスタブなので非常に悪いです。
そして...所詮手作業なので、精度が怪しいです。

カーボンWデッキよりは安くできますが、作業時間等を考えると素直にWデッキにした方がいいでしょう。





じゃあ何のために作ったのかって?
製作開始時にはTBショートWデッキ生産の話は上がってなかったんです、ハイ... (T-T)
ま、自作感を味わえましたし、作る事そのものが結構楽しいですからね。





そうそう、メリットありました。
純正バンパーが付けられますので、Wデッキのカーボン先端割れの様なものは気にせず、心おきなくぶつけられます。
壊れても作ろうと思えばいつでも作れるし。
...。





今回のものは、コヤジさんから制作依頼を受けて作った2号機です。
勝手が判っての製作だったので2号機の方が出来が良いのですが、さてさて新しいご主人の期待に添えるかどうか?
インプレッションを期待してま〜す! 苦情は受け付けませんけど(^^; >コヤジさん





そして、続編のM−Mサイズも進行中!
このサイズのWデッキも生産されてしまうのかな?
でも気にしない気にしない...

そして更に...重心高くなるけどセパレートバッテラ専用のラリー用Mサイズも作るかも?





ひとまずおしまい。



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