さぶさんの

《RC日記》

(1999年10月15日)

99年度 JMRCA1/12電動レーシングカー全日本選手権


99年度の「JMRCA1/12電動レーシングカー全日本選手権」に参戦しました。
レポートを書くつもりは無かったのですが、複数の方からいつも通りの日記をよろしくとのエールをいただいたので記憶をたどりながら書いてみました。いつもにも増して長文となっているのでご注意下さい。


■ 「10月12日(火)」

10:00に「師匠」と自宅を出発。
おいらのレガシィの荷室はおいらと師匠の荷物でいっぱい。
徳島で合流する「おぼっちゃま」のハイエースで行くことに決める。
このハイエース、ディーラーから「長距離ドライブはやばい」と言われている代物だったが、何とか役目をこなしてくれた。


■ 「10月13日(水)」

朝7:00になんとか川場村SLサーキットに到着。
駐車場で和歌山の「いっちゃん」と遭遇。
簡単な挨拶を交わし、早速ピットに荷物を運び込み練習に備える。
コースは中規模。噂通りの傾斜があり、燃費にキツそうな印象。
ただコーナーは縁石が設けられ、よほどのことがない限り車を壊すようなことはなさそうだった。
操縦台の高さも充分だが、もう少し幅があった方が良いと思った。
路面は走行ラインはできているようで黒光りしている。
ただ、ラインを外すとあまりグリップしないようだ。

<受付>
デイタイム(〜17:00)で2,000円。その後ナイター(21:00まで)が500円だった。おいらはデイタイムの2,000円を支払った。

<コース紹介> 
コースは時計回りで操縦台下のメインストレートから右へ左へとヘアピン状に坂を駆け上がっていく。最後のロータリーコーナーをまわりバックストレートの入り口がコースで最も高い所となり、ここから斜度3%の坂を下っていく。バックストレートといいつつも、実際は緩く左、右へとうねっていて真っ直ぐ抜けることはできない。
ストレートエンドは右まわりの大きなコーナーでイン側の縁石ギリギリを 抜けられるかどうかがタイムアップの鍵となるようだ。
その後Y字コーナーと呼ばれるインフィールドを抜けてメインストレートに帰ってくる。
路面グリップは気温や湿度にかなり左右されるようで、予選ではヒートによって大幅にタイムが変わった。
また、風が吹くと大量の落ち葉がコースに散乱し、「落ち葉アンダー」に悩まされる選手もいた。(おいらもその一人)

<練習開始>
事前情報によるとタイヤはF:Lラバーファーム、R:アクアだったが、とりあえずコースに慣れるために使い古しのF:Lラバーミディアム、R:ブルーでコースイン。
操縦台の左端に位置取る。ゆっくりとできているラインをトレースしていく。普通に走るだけなら簡単なコースだ。
だが、タイムを詰めようとするといきなり難しいコースに変わる。
数周の慣熟走行のあと、全開でバックストレートを下っている時にインに寄せすぎて縁石に乗り上げおいらの車は空高く舞い上がった。
空中5回転半4回ひねりといったところか。
幸い大きな破損には至らなかったが、肝を冷やした。
それからタイヤのテスト、ボディのテストを中心に10パックこなした。
昨年の谷田部では師匠のセットを真似ていたが、今年は自分でやってみようと思っていたのでかなり真剣に取り組んだ。
タイヤはF:Lラバーファーム、R:ブルーが良かった。
アクアはおいらの腕ではグリップ剤を8分間持たせることがどうしてもできなかった。6分〜7分でグリップ剤が切れ、その後は巻き巻き状態となってしまうのだ。JACOグリーンも同様。
TRCグリーンは比較的良かったが、ブルーの方が自分のフィーリングにあっていたのでよほど路面が変わらない限りブルーを使うことにした。
タイヤ径はF:44mm、R:49mmにした。
マサミ選手は46mmを試していたようだが、訊いてみると「ちょっと小さすぎますねぇ。48mmくらいがベストかな?」と言っていた。
周りを見渡してもF:44mm、R:48mm位が多かったようだ。 
ボディはP35とザウバーを比べたが、コーナーの速度が圧倒的にザウバーが速い(おいらでも実感できた!)のでザウバーをうことに決めた。

<練習後>
おぼっちゃまはナイターも走行すると言ったが、おいらは疲れていたのでデイタイムで切り上げ、おぼっちゃまのナイターの間にメンテをすることにした。
各ワークスも精力的にデータを取っているようで、ラップタイムも順調に伸びているようだった。
メンテを終え一息したところでじっくりとワークスの走りに注目してみた。
やはりチームヨコモのマサミ選手と現WCのD.スパシエット選手の走りが最も興味のあるところだ。
マサミ選手は相変わらず好調のようで無駄のないなめらかなラインで走っている。一見速そうに見えないのに凄いタイムが出ているのはそのせいだろう。
一方、スパシエット選手は攻撃的なラインだ。突っ込み重視というかハイスピードで突っ込み、一気に向きを変えて立ち上がっていくといった感じ。
そのスパシエット選手がヨコモの原選手を追いかけているところを操縦台下でずっと見ていて気分が悪くなってしまった。
車を目で追いかけているだけで酔ったみたいだ。
疲れが溜まっていたとはいえ現WC恐るべし!(笑)


■ 「10月14日(木)」

天気が心配だ。少しでも多くテストをしないと・・・
前日に引き続きタイヤで悩んだ。
冷たい風が吹くだけで路面グリップが一気に下がるような状態なのでなにが良くてなにがダメなのかの判断が難しい。
上手くいったのはフロントのスプリングを0.45mmから0.5mmに変更したことだ。ふらつきがなくなり、安定したラインを取れるようになった。
が、14:00頃に突然の雨。
一向にやむ気配はなく、走行不能となったので早々にホテルに引き揚げる事にした。明日からは公式スケジュールに入るというのに大丈夫なのだろうか・・・
テストも充分にできていないので不安が残る。


■ 「10月15日(金)」

公式スケジュールでは予備予選と予選1Rが行われる予定だったが・・・
あいにくの雨。でも受付とバンドチェックは行われ、プロポが回収された後、12:00まで待機。12:00過ぎに本日の予定が全てキャンセルとなることが放送された。
翌日は予備予選と予選1R2Rが行われると発表された。
コースオープンは朝6:00、ピットへの電源供給は朝5:00!
おいら達が今回泊まったホテルは沼田市内で、コースまで車で約20分。
てことは4:30にはホテルを出ないといけない。じゃあ4:00起き?
勘弁して欲しいなぁ・・・


■ 「10月16日(土)」

予定通り4:00に起き、4:30にホテルを出発する。
寒い! 前日の雨で急に冷え込んだようだ。
しかし、ピットは既に選手で溢れている。
今回は一人当たりのピットスペースが狭くちょっと不満だった。
水曜日までにできていた路面も雨ですっかり変わってしまっている。
早々に走行を開始した車をみても全然グリップしていないようだ。
でも予備予選までにグリップをあげるためにみんな精力的に走らせている。
おいらは予備予選16組中15組目なので前の組に比べると路面は出来上がると思われる。でもその組み合わせには・・・
HPIワークス吉岡選手、ヨコモワークス北澤選手、九州の百崎選手と有力選手が勢揃い。おいらは譲ってばかりでライン上を走れないのではと心配だった。(笑)

<予備予選>
スタートはスタッガースタート。ゼッケンをコールされた順にスタートする方式だ。車が計測ラインを通過したときから計測開始となりスタート直後の混乱も避けられるため大きな大会ではこぞってこの方式を採用している。おいらは全7名のうち5番目にスタートだった。
予備予選の結果で公式予選の組分けが決定するので重要だ。
とりあえず走り切ることを目標にあまり攻めずに走る。
無事に走り終えて結果を待つ。25周8分20秒で90位/138名だった。

<予選1R>
予選は下位の組から行われるのでおいらは6組目。
前日の日程がキャンセルになったことから予選が1R減ったために1R目にタイムを残しておかないと危なくてなにもできない。
もちろん、予備予選よりタイムを上げないと順位はドンドン下がっていくのである程度は攻めていかないといけない。
予備予選から少しセッティングを替えたので若干の不安を残してのスタートだった。
おいらの右隣の選手のプロポで右側のY字コーナーの入り口がブラインドになるのに気付いたのはスタート後だった。
インを付きすぎ縁石に乗ってしまうとコースアウトの危険があるのでそこを攻められない。予備予選のタイムを更新することもできず24周8分4秒で順位は大きく下がって107位となった。

<予選2R>
おいらと同じように思った人がいたのか、2R目は立ち位置の争奪戦となった。早く操縦台に上がれるように車検開始と共に我先にと操縦台下に並ぶ。おいらは1R目より良いポジションを得ることができた。
しかし、川場は甘くなかった。川場名物?の落ち葉が路面に落ちてきた。
おいらの車は早々に落ち葉をひらい、真っ直ぐ走らなくなってしまった。
落ち葉が車から取れたのはかなり経過してからだった。それも他車と絡んだときだったので喜べない。
立ち上がりのパワー不足を感じていたのでそれまで使っていたZERO-Sの416から415に変更した。ピニオンは1T下げて余り握りすぎないよう気を付けて走ることにした。
フィーリングは良く今大会の自己ベストラップもマークできた。
しかし、中盤の遅れが大きく予備予選のタイムを更新できたものの順位は1つ下がって108位となった。(25周8分14秒)


■ 「10月17日(日)」

今日も4:00にホテルを出る。 
今回の目標は2桁順位だ。周回数をみると26周すれば2桁に入れそうだ。
おいらは25周14秒なのであと15秒短縮すればOK。前日の調子だと他車と絡まなければぎりぎり入れそうな予感。。。。
同じ四国代表のNodakさんは10位と0.22秒差の11位。
プライベーターとしては驚異的な成績だ。が、本人はAメイン入りを目前に張り切っている。
「たられば」は禁句だがスパシエット選手がいなければAメイン入りだった。。。

<フリー走行>
モーターのメンテをしていたので出遅れてしまった。
Nodakさんの奥さんがおいらの代わりにバンド待ちの列に並んでくれたのだが、操縦台に上がれたのはフリー走行終了直前。結局3周しかできずにタイムアップとなった。(泣)

<予選3R>
泣いても笑っても最後の予選だ。
が・・・気持ちだけ焦ってミスを連発。低グリップを予想して1mm大きいリアタイヤで望んだが、これも裏目にでた。結局2R目のタイムを更新できず最終予選結果は115位だった。
有力選手も大きな順位変動はなくNodakさんのAメイン進出は残念ながら次回以降へ持ち越しとなった。

<決勝>
決勝はLメイン。下から3番目の組だ。
師匠が5番グリッドに車をセットしてくれる。が、おいらの車は勝手にスルスルと前に出る。電波がカブっているらしい。スタート30秒前を切っていたのでおいらはペナルティとなり最後尾スタートとなる。
気を取り直してスタートに備える。
そしてスタート!
1コーナーでお約束の多重クラッシュ。おいらはそれを避けて5位くらいでオープニングラップをクリアする。
その後は他車と絡みながらも納豆走法でなんとか周回を続け4位でフィニッシュした。最終成績は114位だった。
NodakさんはBメインポールからスタートしたものの1コーナーで後続車に追突されリタイヤ。バッテリーがへこむほどの大クラッシュだった。師匠はEメイントップゴール。
おぼっちゃまはGメインで完走したが順位は・・・忘れました。

<終了後>
閉会式のお目当ては各メーカー協賛の抽選会。
目玉はマサミボディ付き12L3とオリオンマッチドCDでした。
が、当然のようにおいら達の手元に転がり込むはずはなくどこかの誰かに貰われていった。
 
翌10/18は息子の幼稚園のリンゴ狩り。
「全日本終わったよ〜」と自宅に電話すると、息子をリンゴ狩りに連れていってくれるはずだった人の都合が悪くなり、18日の朝8:00までに帰ってきてと女房に頼また。
ゆっくりと帰ろうと思っていたのだが急にあわただしくなり焦りながら3人で交代しながら必死で帰路を急いだ。
何とかギリギリの7:50に自宅に着くことができ、無事リンゴ狩りに出かけることができた。
あ〜眠かった。。。

来年はNodakさんがシードとなるため四国の参加枠が一つ増えます。
なんとか四国予選を勝ち抜いて本戦に出場できるように頑張ります。


■ 「結果報告」

既にいくつかのサイトで結果が発表されているのでご存じの方もいらっしゃると思いますが、優勝&TQはチームヨコモの広坂選手でした。2位は同じくヨコモの原選手、3位もヨコモの北澤選手というヨコモの123フィニッシュでした。
期待された現役ワールドチャンピオンのD.スパシエット選手ですが今ひとつ波にのれなかったようで少し残念な結果でした。

と、無難な報告はここまでにしておいて。。。

おいらの成績は
 予備予選  90/138
 予選1R 107/138
 予選2R 108/138
 予選3R 115/138
と予想通り下位メインに一直線でした。(笑)

決勝はLメイン5番グリッドから納豆走法で4位となり最終結果は114位(138名中)でした。

言い訳はたくさんありますが、みっともないのでやめます。(爆笑)

同じ四国代表のNodakさんがワークスを脅かす予選11位(10位と0.22秒差)でBメインポールポジションとなったのが比較的明るい話題でしょう。


<特ダネ1>
 ホビーショーで発表となった京商の1/24「ミニッツレーサー」ですが
 かなりお勧めらしいっす。単3電池4本でタイヤはソリッドゴム、
 GTRとインプレッサでそれぞれ3色の計6種が同時発売だそうです。
 1/24フリークは即買いですね。 (ネタもと:京商間瀬さん)
<特ダネ2>
 以前話題になった操縦時のスタイルですが、マサミ本の影響からか
 大きく脚を開くスタイルのドライバーが増えたようです。
 しかし操縦台の横幅が不足していたことから練習走行時は大混雑でした。
 スパシエット選手と共に来日した全米チャンプのジョシュ選手は
 脚を組んだ超リラックススタイルで操縦していました。
 が、車の方はリラックスどころが攻めまくりでした。(笑)
<特ダネ3>
 ヨコモピットにはTC-PROとアソシTC3が展示してありました。
 が、あまり興味は引かなかったようです。原因不明。
<特ダネ4>
 来年谷田部アリーナで行われる世界戦だが、2月(?)になるらしい。
 1/12、プロテン、ツーリングの順で行われるそうだが詳細は未確認。


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